時間の余白を楽しむ
今回の小屋の視察では、建築という視点だけでなく、暮らしについても多くの気づきがありました。
もともと小さな建物や自然の中で過ごす時間が好きな私にとって、どこを見ても「いいな」と感じることの多い旅でした。
帰り道、お昼を食べようと立ち寄った一軒のお蕎麦屋さん。
駐車場から少し歩き、雑木林を抜けた先にある、まるで一軒の住宅のような佇まいのお店です。
入口にあった立て看板には、少し驚く言葉が書かれていました。
「スマートフォン禁止」
持ち込む場合は預ける仕組みになっており、
さらに、
「少人数で営業しているため、待ち時間を尋ねることはご遠慮ください。」
とも書かれていました。
最初は少し驚きましたが、その理由は店内に入ってすぐに分かりました。
ギャラリーのような空間には本がたくさん並び、待ち時間もゆっくり過ごせるようになっています。
建築の本も多く、思わず手に取って読み始めました。
スマートフォンが手元にないだけで、不思議なことに時間の流れが変わります。
誰かから届いたメッセージを気にすることもなく、
無意識に画面へ手を伸ばすこともない。
自然と会話が生まれ、
本を開き、
ただその場の空気を楽しむ。
そんな時間が、とても新鮮に感じられました。
デジタルデトックスという言葉とも少し違います。
あえて「何もしない時間」を受け入れることで生まれる、心の余白。
そんな豊かさを感じたひとときでした。
家づくりも同じなのかもしれません。
便利さを追い求めることも大切ですが、
ふと立ち止まり、景色を眺めたり、家族とゆっくり会話をしたり。
そんな時間が自然と生まれる住まいこそ、本当の豊かさにつながるのではないでしょうか。
今回の旅は、建築だけでなく、暮らしについて改めて考える、とても良い時間となりました。
それでは、また明日。