リノベーションか、建替えか。迷ったときに大切にしたい考え方
いつも松尾建設のブログをお読みいただき、ありがとうございます。
昨日、そして本日と開催いたしましたリノベーション完成見学会では、
多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。
会場では
「リノベーションと建替え、どちらが自分たちに合っているのか」
「この建物は、どこまで性能を上げられるのか」
といったご質問を本当に多くいただきました。
実際に建物をご覧いただきながらの会話の中で、
皆様が真剣に“これからの暮らし”を考えていらっしゃることが伝わってきた、
とても印象的な二日間でした。
本日は、そんな見学会でも話題に上がった
「リノベーションか、建替えかで迷ったときの考え方」について、
ブログとして改めてまとめてみたいと思います。
① まずは「建物」ではなく「暮らし」を考える
検討を始めると、どうしても「リノベにするか、建替えにするか」
という二択から考えがちです。
ですが、その前に一度立ち止まっていただきたいのが、
これからどんな暮らしをしたいのかという部分。
・今の住まいで不便に感じていること
・冬の寒さや夏の暑さ、家事動線のストレス
・将来を見据えた暮らし方(平屋的な生活、在宅ワーク、老後の安心)
まずはここを整理することで、進むべき方向が見えやすくなります。
② 今の建物の「状態」を正しく知る
次に大切なのが、現在のお住まいの状態を知ることです。
・耐震性はどうか
・断熱・気密性能はどの程度か
・給排水や電気設備の老朽化はないか
・間取り変更の自由度はあるか
見た目だけでは分からない部分こそ、
プロによる建物診断が重要になります。
「まだ活かせる家」なのか、
「大きな制約がある家」なのか。
ここを曖昧にしたまま進めてしまうと、後悔につながりやすくなります。
③ リノベーションと建替え、それぞれの特徴を整理する
建物の状態が分かってきたら、
初めてリノベーションと建替えを同じ目線で比較します。
リノベーションの良さ
・住み慣れた家や立地を活かせる
・思い出を残せる
・工事内容によってはコストを抑えられる
・仮住まいが不要なケースもある
リノベーションの注意点
・構造上、できることに限界がある
・間取り変更に制約が出る場合がある
建替えの良さ
・間取り・性能・デザインを一から計画できる
・耐震・断熱性能を最新基準で整えやすい
・将来を見据えた住まいづくりがしやすい
建替えの注意点
・解体費用や仮住まいが必要になることが多い
・法規制により、今より小さくなるケースもある
④ 「工事費」だけでなく、トータルコストで考える
検討の中で欠かせないのが、資金計画です。
工事費だけではなく、
・設計費・解体費
・仮住まい・引越し費用
・補助金の活用可否
・将来のメンテナンス費や光熱費
こうした点も含めて考えることで、
住み始めてからの安心につながります。
⑤ 複数案を、具体的なプランで比べてみる
可能であれば、
リノベーション案と建替え案を同じ条件で比較してみることをおすすめします。
図面やイメージを見ることで、
「頭で考えていた答え」と
「実際に感じる印象」が変わることも少なくありません。
⑥ 最後は「ご家族の納得感」を大切に
最終的な判断は、
・家族が前向きになれるか
・将来への不安が少ないか
・無理のない資金計画か
こうした点を大切にしていただきたいと思います。
リノベーションにも、建替えにも、
それぞれに良さがあります。
ご参加いただいた皆様へ
改めまして、
この二日間の見学会にご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
実際の建物を体感しながらのご質問や会話は、
私たちにとっても大変貴重な時間です。
「まだ迷っている段階だけど…」
「何から始めれば良いか分からない」
そんな方も、どうぞお気軽にご相談ください。
それぞれのご家族にとって、
一番納得のいく選択を一緒に考えていければと思っています。
それでは、また明日。
いつもありがとうございます。